南方熊楠英文論考〔ノーツアンドクリエーズ〕詩篇/集英社
いい加減本の話をと、思いまして。
今年の冬お世話になった南方熊楠英文論考〔ノーツアンドクリエーズ〕詩篇の感想でも書こうかと思います。
全体的に南方翁の癖のある文章を読みやすくしてあり、解説も付いてるので民俗学や人類学を勉強している方にはいい本だと思います。
私は幹元社版南方熊楠全集を気合で(頭悪いので)読んでたのですが、やっぱり途中からあまりにも文章が読みやすくて止まってしまいました。
幹元社版での鷲石考は何回読んでも面白くて話覚えてもたまに読み返したらそのまま熱中して読むレベルなんですが、なんでしょうね甘やかされることがなかった南方ファンにはちょっと物足りない本かもしれません。
南方学入門編にはちょうどいい読みやすさなので、値段のネックさえなければ友達にも勧め易い感じです。
買おうと思ったけど値段でうっとなった方には半分の値段のネイチャー版から読んでみてもいいと思いますし、同じく集英社が出した南方熊楠特集号kotobaを読んでみてもいいと思います。
kotoba南方熊楠特集号買おうか悩んだのですが、雑誌内で南方マンダラ肯定派否定派がいたり、初心者より中級南方ファン向けな感じがしました。ある程度予備知識がないと難しそうな内容じゃないかなと。
しかし、南方熊楠のあの大量の論文をここまで読みやすくして、まとめて出版したのは本当に凄いことだと思います。
学校の図書館やご町内の図書館とかに置かれて子どもからおとなまで末永く読まれたらいいなと、家族でも読める本なので一家に一冊いかがでしょうか?